仏バレエ関係者と連携して富士吉田織物繊維産業の魅力を発信《前編》

地場産業

仏バレエ関係者と連携して富士吉田織物繊維産業の魅力を発信《前編》

山梨県

富士吉田市は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会におけるフランス共和国のホストタウンとして、人的・経済的・文化的な相互交流等を実施しております。そのホストタウン交流計画の一環として、地場産業である富士吉田の「織物」について、ホストタウン交流を契機に、国内外における知名度向上・販路拡大につなげることを目的とした取り組みを実施しました。

2018年に実施した本プロジェクトは、パリ・オペラ座バレエ団所属のエトワールや国際的なダンサー達による公演「PARIS BALLET LEGENDS」が、2019年8月に日本での公演を計画されていたことから、日本公演にあわせ、公演で芸術監督を務めるアルファ・リブラ社の創業者・ディレクターのフレデリック・フォンタン氏と、同公演にも出演する元パリ・オペラ座バレエ団所属のエトワールで、「20世紀で最も偉大なバレリーナの一人」と言われているアニエス・ルテステュ氏に衣装のデザインを依頼し、承諾いただくことで実現しました。

プロジェクトを進めるにあたり、フレデリック氏とアニエス氏が2018年7月に富士吉田市を訪れ、プロジェクトの趣旨に賛同し参加した20社の生地から、最終的に8社の37種類の生地を選定しました。選定した生地や富士山麓に広がる産地の様子からインスピレーションとイメージを膨らませ、帰国後デザインを完成させました。

【市内で行われた生地選定の様子/左:フレデリック・フォンタン氏 右:アニエス・ルテステュ氏】 



 



その後、生地の提供やフランス国内での縫製に取り掛かり、数ヵ月の時を経て完成したバレエ衣装及びオートクチュールは、2019年2月にフランス国内で開催された、「ジャポニスム2018 公式企画 第6回伝統と先端と~日本の地方の底力~」において披露されました。また、2019年8月には山梨県甲府市で日本公演が開催され、世界最高峰のバレエと日本の伝統技術である織物が融合した素晴らしい公演は、高い評価を受けました。フランスの文化・芸術業界と協働することで、産地の技術や品質に付加価値を付け周知を図り、新たなビジネスの可能性を拓く機会を創出しました。

【フランス国内で開催された「ジャポニスム2018」での展示】




フレデリック・フォンタン (Frederic FONTAN)


フランスに本社を置くアルファ・リブラ(ALFA LIBRA)社の創業者・ディレクターであり、自身もダンサーとして活躍。パリ・オペラ座所属のダンサーらの自由な創造、発表の場作りのサポートに取り組んできたが、より本格的にサポートをするために、自社で文化分野の事業部を正式に立ち上げた。2016年からは香港を拠点に、アジア地域での活動を強化しており、2017年5月には、パリ・オペラ座バレエ団のエトワールや国際的なダンサー達による公演「PARIS BALLET LEGENDS」が香港で大好評を収め、2019年に日本公演を山梨県で行う。


アニエス・ルテステュ(Agnes LETESTU)

2013年にパリ・オペラ座バレエ団を引退したが、現在もダンサー兼デザイナーとして活躍している。また、2014年11月に引退までの2年間に亘りその姿を追ったドキュメンタリー映画「至高のエトワール~パリ・オペラ座に生きて~」が公開されるとともに、2018年3月には「パリ・オペラ座のエトワール アニエス・ルテステュ自伝」が日本で発刊された。 2017年にアルファ・リブラ(ALFA LIBRA)社が香港で公演した「PARIS BALLET LEGENDS」において、主役のダンサーとして出演し、2019年に山梨県で行われた日本公演の際には座長として出演した。

[★後編に続きます]


【富士吉田市の地場産品 織物の歴史】

富士吉田市は、1,000年以上続く織物の産地です。世界的にみても1000年続く産地は珍しく、特に江戸時代から明治にかけて「郡内縞(ぐんないじま)」や「甲斐絹(かいき)」として、全国の人々に親しまれてきました。1970年代に入ると、経済のグローバル化に伴い海外の低廉な製品が流通したことから一気に衰退しました。現在は生産量こそ減少しましたが、若い職人が様々な取り組みを行い、富士吉田市や西桂町を含む地域の名称「郡内」で織られた織物は、細い糸を高密度で繊細に織り上げる高い技術から、世界の高級ブランドにも多く採用されています。今、日本で最も元気な繊維産地として注目を集めています。                                  


【富士吉田市の織物の歴史や特徴について詳細はこちら】 

歴史:http://hatajirushi.jp/history 
特徴:http://hatajirushi.jp/feature
工程:http://hatajirushi.jp/process



富士吉田市企画部企画課国際スポーツ大会キャンプ地誘致推進室
TEL: 0555-22-1353
Email:s_camp@city.fujiyoshida.lg.jp
(お問合せは日本語でお願いします)

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