くっきり線で⾛者導く 試験施⼯で⾼評価 ⼩樽の企業、受 注に意欲 五輪札幌マラソンで国内初実施

日本の技術力

くっきり線で⾛者導く 試験施⼯で⾼評価 ⼩樽の企業、受 注に意欲 五輪札幌マラソンで国内初実施

北海道新聞社
MGCのガイドラインを試験施⼯する北海道技建の社員ら

 【⼩樽】8⽉に札幌で開かれる東京五輪マラソンは、ランナーの誘導のためにコース全体に「ガイドライン」という破線を引いて⾏う国内初の⼤会となる。昨年9⽉に東京で開かれた五輪代表選考会マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)でガイドラインを試験施⼯した北海道技建(⼩樽)は「道内企業の⼒を世界に⽰したい」と札幌のコース整備に意欲を⽰す。

 ⽇本国内のマラソンではランナーの誘導は⽩バイ先導が主流だが、近年の五輪はガイドラ イン⽅式を採⽤しており、東京五輪・パラリ ンピックでも同様だ。

 東京五輪組織委は、⼤会本番に備えて、MGCで《1》選⼿が混乱なく⾛れるか《2》五輪・パラ期間を通し、消えない耐久性があるか《3》⼤会後にラインを消しやすいか― などの検証のために施⼯可能な業者を探した。

 海外の主要⼤会で使われる⽶国企業の塗装機の所有者として選ばれた1社が北海道技建だった。他の業者は空港での作業が多く「公道で施⼯可」の条件を満たすのは同社だけだ った。

 従業員約20⼈の地⽅企業には想定外だった。⽯崎等社⻑(70)は「受注しても経済的メリットがあるか分からず社内に疑問の声もあった」と振り返るが、「挑戦した経験は将来、⽀えになる」と協⼒を決めた。

 社員4⼈が東京に⾶び、昨年9⽉7⽇深夜から8⽇未明にかけ、浅草・雷⾨近くの約600メートル区間に幅10センチ、⻑さ1メートルの緑の破線を5メートル間隔で引いた。使⽤したのは、消去が可能な特殊な⽔性塗料。MGCではこのラインに沿って選⼿が⾛る姿が国内外に発信された。

 同社は道内の現場では、除雪で傷んだ延⻑数百キロにも及ぶ区画線を雪解け後1カ⽉弱で修復する。MGCの施⼯を指揮した葛⻄毅⼯事本部⻑(49)は「北海道で培った技術は世界に誇れると確信した」という。

 MGCの施⼯は組織委から⾼く評価された。マラソンは札幌開催に変更されたものの、本番でも同社に⽩⽻の⽮が⽴つ可能性はある。同社は「受注できたら最⾼のコース作りに協⼒し、札幌で開いて良かったと⾔われたい」と話す。(⻄依⼀憲)

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この記事は、東京オリンピック・パラリンピック延期決定前に北海道新聞に掲載された記事(2020年1月11日)を著作権者の許諾を得て転載したものです。

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